たすくパパのブログ

Salesforce関連など・・気が向いた時に投稿します

『Force.comと他社のクラウドプラットフォームを比較してみよう』

『Force.comと他社のクラウドプラットフォームを比較してみよう』

第1回の今回は・・(第2回はぜひ他の方に・・)

クラウドERP(CRMもEコマースもあり)の『NetSuite』(ネットスイート)
クラウドプラットフォームとザックリ比較をしたいと思います。

※自分の経験上の感覚的な比較なので、まあ、こんなのもあるんだなあ
 と息抜き程度、箸休め的に見ていただければと思います。

※どちらかを優劣つけるものではありません。

それではいってみましょう!
上段がForce.comで下段がNetSuiteです。

クラウドプラットフォーム名称】
 Force.com
 SuiteCloud

【マウスクリックによる開発環境】
 Force.com Builder
 Suite Builder

【開発言語および開発環境全般】
 Apex(Javaに似た独自言語)
 SuiteScript(すべてJavaScriptで記述)
  → Server Side JavaScript or Java Script

【開発デバック環境等】
 開発コンソール、Force.com IDE
 SuiteScript D-Bug

【Web APIによる外部接続】
 (Web API)
 SuiteTalk

【ユーザーIF開発】
 Visualforce(タグベースのマークアップ言語) 
 Suitelet,Suite UI Object (独自の言語はなし)

【その他】
 (両方)ガバナー制限はもちろんあり

Force.comは皆さんご存知だと思いますので(!?)

以下、NetSuite側の特徴をまとめると・・
大きな違いはやはり、開発言語はすべて「JavaScript」です。
レコード単位でのイベントトリガーとなる処理は、Sever Side JavaScriptで、
入力チェックなどはClient側で動くJavaScriptになります。
提供されているAPIも、Server Side、Client Sideでそれぞれ使用可能・不可能・制限等
と書かれています。

・・これだけだと、出来る事に大きな違いがないのかと思うのですが、
DBの操作部分でかなり違いがあります。

DBを直接触って、クエリかけてドドンと検索・抽出って感じではなく、
指定された検索用メソッドを経由しないとデータにアクセス出来ない点や
標準テーブル(顧客・商談・注文・請求・在庫・仕訳等々)も、
Insert,Edit,Deleteの可能・不可能等も細かく決まっている為、実装できる要件に注意が必要です。

※例:『Customer(顧客)』
    → フルアクセス可能、
      Server Side Script、Client Script両方OK
   『Item Fulfilment(商品出荷)』
    → copyやInsertは不可
      Server Side Script、Client Script両方OK・・等

また、もう1つの特徴として受注・請求等のトランザクションデータが作成されると、
自動的に裏ではjournal Entry(仕訳)データが作成される等、財務会計側の視点で
数字の不整合等を防ぐためなのかもしれません。

そのため、クラウドプラットフォームとしては『汎用性』よりも
『既存機能に対しての拡張』
としての開発プラットフォームとしての色が強いのかもしれません。

それでは、個人的な解釈でまとめます。

<Force.com>
 CRMに対しての拡張もでき、さらには全くCRMとは関係のないアプリもクラウド上で構築可能
 クラウド上に直接、DB含めて業務アプリを開発可能。

 Socialの考え方も含め、1企業内の業務アプリという枠にとらわれず、
 顧客・パートナー等々、企業の枠を超えた広い範囲に“つながる”クラウドな感じ

<NetSuite>
 標準機能が基幹にまで及んでいることから、あくまで標準で実装出来ない拡張機能を構築

 顧客管理、営業、Eコマースから販売管理、在庫管理、請求・入金、財務等、
 1つの企業に対して深く“入り込む”クラウドな感じ

こうしてみると、クラウドベンダーのそれぞれの方向性ってのが、
プラットフォームからも垣間見れる気がしますね。

このエントリーはForce.com Advent Calendarに参加しています。

Force.com Advent Calendar 2012 : ATND

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